【心臓病 その1】
心臓病(心疾患)は、日本人の病気別死亡順位では2位。働き盛りの突然死も心臓が関係している事が多い。
心臓は心筋の働きにより血液を全身へ送っているが、その心筋に酸素と栄養素を供給しているのが、冠状動脈
と呼ばれる部分。
「冠状動脈に異変があり、心筋が酸素不足になると起こるのが
狭心症
。
血管が詰まり、酸素も栄養も補給できずに、心筋の一部が壊死すると心筋梗塞
になります。
心臓の健康は、冠状動脈の状態にかかっていると言っても過言ではありません
」と石川恭三杏林大学医学部名誉教授は解説する。
冠状動脈に異変を起こさせる
最大の原因は、動脈硬化
。冠状動脈を動脈硬化に導く危険因子として(1)
高血圧
(2)
高脂血症
(3)
喫煙
(4)
ストレス過多
(5)
運動不足
(6)加齢などがあげられている。
血管が厚くなり血管内部が狭くなる動脈硬化は、若いうちからその傾向が見られるが「ことに
問題となるのは、酸化したコレステロールや脂肪、カルシウムなどが付着して、こぶをつくる場合です。血流が悪くなり、最終的に血管を詰まらせる危険性が高い
」と石川名誉教授。
何の前触れも無く心臓発作を起こすケースもあるが、
胸の奥が圧迫されるような何らかの症状がサイン
となることがある。
狭心症では、背中や肩、首などが痛くなる。10分以内に症状が治まるのも特徴。
「
狭心症の発作を起こすと2ヶ月以内に心筋梗塞を起こす確率が非常に高い
といわれています。ぜひ専門医の診察を受けてください」と石川名誉教授は喚起する。
一般に
心臓の機能は、40才を境に衰えていくといわれる。また血中の総コレステロール値が220mg/dlを超えると急に心臓病が増えるという研究データもある
。
石川名誉教授は「
40才を過ぎたら食生活と運動に気を配る事です
。それが心臓をいたわることにつながります」と言う。
補足:冠状循環量は心臓が送り出す量の約4%、酸素運搬量は全身の11%に達し、全臓器の中で一番多い。
--- 2003/07/09、日刊スポーツ朝刊、体の危機管理より抜粋 ---
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その2
その3
【心臓病 その2】
心臓病?とドッキリさせる症状に不整脈がある
。(1)
脈が飛んだり不規則になる
(2)
脈拍が異常に速く
(脈≧110回/分)なる(3)
脈拍が異常に遅く
(脈≦50回/分)なる。の3つに大別される。軽いものを含めると、
日本人の4割は経験しているといわれる。
自覚のない場合もある。
臨床循環器病学の権威で、心臓病に関する著作も多い石川恭三・杏林大学医学部名誉教授は「
不整脈で一番多いのが、期外収縮と呼ばれるもの
。心臓そのものには異常が無くとも、
過労・睡眠不足・タバコの吸い過ぎ・コーヒーの飲み過ぎなどをキッカケに起こります
。一過性のものは特に治療の必要はありませんが、どんな症状が一過性のものか判断するのは難しいので、一度は医師の診断を仰いだ方がいいでしょう」とアドバイスする。
危険な不整脈もある。発作性心房細動(激しい動悸)、WPW症候群(心房細動を合併すると、眩暈・失神を起こす)、心室頻脈(激しい動悸)、心室細動(脳への血流がストップするため生命の危険がある)など
。
「心臓が不規則に拍動したり、脈が速くなったり、遅くなったりの症状が長く続くようなら、専門家の診察が必要です。
検査技術も進歩しているので、治療を要するものかどうか診断がつきます
」と石川名誉教授。
過去に心臓病を起こした経験のある人は、危険な不整脈を起こし易いといわれている
。十分な注意が必要。不整脈を抑える治療では、主に抗不整脈薬が使われる。植え込み型除細動器と呼ばれるものを体内に入れることもある。心臓が停止した場合、心筋に電気ショックを与える装置だ。
石川名誉教授は「
一過性の不整脈でも、危険信号ととらえて生活習慣の見直しをしてください。喫煙・暴飲暴食・睡眠不足・過労・ストレスを避けることが自律神経のバランスを整えることにつながります。不整脈は自律神経のバランスを崩した時に起きやすい
」という。
危険な不整脈を避けるためにも規則正しい生活を心がけることが大切だ。
--- 2003/07/11、日刊スポーツ朝刊、体の危機管理より抜粋 ---
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その1
その3
【心臓病 その3】
心臓病で突然死する事がある。
急性心筋梗塞が直接的な引き金
になる。血栓が冠状動脈を塞ぎ、血流が途絶える事で心臓の細胞が壊死してしまうのだ。心臓病に関する著作も多い石川恭三・杏林大医学部名誉教授は「
急性心筋梗塞といっても、全く兆候が無いわけではない。発症する2〜3日前に息切れや冷や汗、吐き気といった症状が表れる場合があります。狭心症の段階なら心筋梗塞を防ぐ事も可能
」という。
急性心筋梗塞に見舞われたら、一刻も早い対応が必要(心筋細胞は15分で壊死する)だ
。近年は治療法や集中治療室(CCU)など医療設備の進歩もあり、死亡率は低下している。東京都CCU連絡協議会の調査では、急性心筋梗塞でのCCUでの死亡率は、85年が25%程度あったが、最近は10%以下になっている。
ただ、
慢性心筋梗塞の発生状況をみると、睡眠中も意外と多く
、十分な注意が必要だ。
もちろん心臓や血管に負担をかける動作をしている(過激な運動)時も、発症のきっかけ
になる。
「冠動脈の動脈硬化を招く危険因子がいくつかあります。
高脂血症
、
高血圧症
、
糖尿病
などで特に高脂血症で
LDL(低比重リポたんぽく)コレステロール値が高い人
は危険度が大きい。
肥満・喫煙習慣も危険因子
に含まれます」と石川名誉教授。
動脈硬化や生活習慣病はなりやすい体質の人もいる。それだけに日頃の心掛けが大切。
過食・過飲、脱水、寒冷による環境の変化なども、具体的ストレスとなって心筋梗塞の発作を起こすキッカケになる
。また男性の方が女性より心筋梗塞のリスクが高い。
高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満は“死の四重奏“と呼ばれる
ことがある。この4つがあると高い率で心臓病、脳卒中につながる恐れがある。石川名誉教授は「
心臓をいたわりながら、いかに快適な生活を送るかを考えるのは、高齢化社会では大切です。
」と結論付けてくれた。
--- 2003/07/12、日刊スポーツ朝刊、体の危機管理より抜粋 ---
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その1
その2
心肺蘇生法の手順